5-15-1, SHIROKANEDAI, MINATO-KU, TOKYO,
TEL 03-6435-2822

© 2019 Albero Nero

ビステッカ(T骨ステーキ)をオーナー黒木が熱く語る!



看板メニューであるビステッカについて、オーナーの黒木から熱意のこもった長~い(笑)原稿が届きましたので、みなさまにお届けします。


「ALBERO NEROのビステッカ(T骨ステーキ)」に関して

看板メニューとして、三田のイゾラデルノルド 時代から皆様にご愛顧いただいております、T骨ステーキ「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」です。厳密にいうとフィレンツェ(トスカーナ)ではキアナ牛という白い牛を使い、本場では揚げた芋を添えて頂きますが、弊店では最高級ブラックアンガスである「アイオワ・プレミアムビーフ」(後述)を使用しており4名様のコースで「1KGの塊」でお出ししてます。オープン当初(8年前)はイタリアンの牛肉料理というと、どこもタリアータ(薄く切った肉料理)で「1Kgなんて誰が食べるんだ!?」というお叱りもかなり頂きました。(笑)焼き上げたお肉にはルッコラや香草をたっぷり添えております。昔は本場スタイル同様にフレンチフライを付け合せしてたのですが、日本人のお客様の最近の傾向として、「脱炭水化物」、「お腹いっぱいになりたくない」、という方もいらっしゃいまして。この飽食の時代、ここは柔軟にスタイルを変えさせて頂きました。(笑)「やはり芋だ!」という方は是非お申し付けください。喜んで変えさせて頂きます!







イタリアの「bistecca alla fiorentina」とは?

ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナbistecca alla fiorentinaという料理。フィレンツェスタイルのT骨ステーキと」いう意味ですね。フィオレンティーナは、キアニーナ牛(Chianina)というトスカーナ地方の高級牛を使います。フィオレンティーナの特徴は、骨の形がアルファベットの T であること。つまり、Tボーンステーキですね。そして、片方がフィレ肉(filetto)、反対側がサーロイン(lombata) です。この“ビステッカbistecca”という言葉は、19世紀後半にフィレンツェに大勢住んでいたイギリス人が使っていた英語、ビーフステーキbeefsteak(ビーフステイク)が語源、と言われています。ただし、日本語のビフテキのようにフランス語のbifteck(ビフテック)が語源、という説もあります。ビステッカ・アッラッビアータ Bistecca all'arrabbiataとか、ビステッカ・アッラ・ピッツァイオーラ Bistecca alla pizzaiola などまあいろんなステーキスタイルあるわけです。



食肉嗜好が「霜降り→赤身」へ

昔から日本では、牛肉は脂のサシのトロトロの美味しさがもてはやされますが、そのせいか、初めてキアニーナのフィオレンティーナを食べると、赤身でも十分に柔らかくて味が濃い、ということを知ってちょっとしたカルチャーショックを受けるというパターンがあります。私も20年以上前に本場で食べた時は驚きました。あああーこんな食べ方が、こんなお肉があるんだ!っと。日本でもここ10年で随分「霜降り最高」→「赤身」に変わってきたような気がします。小さな切り身を箸でつまんでポイと口に入れる民族と、分厚い塊をナイフでガシガシ切ってフォークでグサッと刺して食べる民族とでは、育んできた文化がこうも違うんですねえ。勿論我々はどちらも大好きです♪





・ご提供のスタイルでお許し頂きたいこと

よくお客様の要望で「2名でも500Gぐらいで薄く切って出して欲しい」とのご要望もあって弊店でも「ご要望を聞き入れるべき!?」何度も議論に上がったのですが。薄く切りますと、豪快さ・美しさ・趣に欠けるのと。大きな塊からノコギリで骨ごと手作業で切り落とすのでなかなか薄く上手く切れないということも御座いまして、弊店では最小1KG〜というご注文の取り方を基本とさせて頂いております。2名でも食べきれる!というお客様には勿論ご提供しております。時々1名様で「サラダと肉で」という粋な方もいらっしゃいます。(笑)







イタリアSTYLEの焼き方/食べ方

アメリカNY系ステーキハウスもTボーンステーキやトマホークを看板にした専門店がたくさんできてますが、高温ブロイラーで一気に焼きあげてバターを乗せてるお店が多いかと思います。イタリア(トスカーナ)スタイルでいうと、薪や炭で焼きあげて、あまりオーブンなどは使わないお店が多いと思います。当店も炭や薪で焼いております。赤身の塊肉厚肉ですので焼き加減としてはいわゆるレアでのご提供になります。これももう少し焼いてほしいという要望もありますが、塊肉をミディアム以上に焼いてしまうと赤身ということもあり必要な脂分、水分が飛んでしまい美味しくなりません。切った後に焼くことは可能ですのでお申し付けください。キレッキレのこれも「イタリアスカルペリア産の最高級ステーキナイフ」で召し上がってください。初めから全て薄く切ってしまう方もいるのですが、出来るだけ塊のままで、口に運ぶ直前に切って頂きたいです。当然バターやソースみたいなものもなく、もう粗い塩と胡椒でカブリつくという感じです。超シンプルに肉の味を味わうのはこのスタイルの方がオススメします。うちでは再生塩、精製塩は全ての料理に使っておりません。粒が大きいフレーク状、ピラミッド状のお塩が肉に上手く塩がノッて合うのではないかと思っております。



弊社の食材T骨(肉そのもの・食材)に関して

今まであまりお肉(食材そのもの)のことをお伝えしていなく、ここに書かせて頂きます。弊社が使用している牛はアイオワプレミアムアンガスビーフ(Iowa Premium Angus Beef)と申します。アイオワ・プレミアムビーフは、米国農務省(USDA)によって格付けされる「肉質等級」のうち、最高位である「PRIME」、「CHOICE」の発生率が95%。他の一般的なアメリカ産牛肉に比べて圧倒的に高品質な最高級の牛肉です。米国内のどこよりも厳しい基準でのキャトル(素牛)選定で、厳選されたブラックアンガスを仕入れています。体毛の51%以上が黒毛のアンガス牛であっても、胴体部分に白い体毛のある素牛は買付けしていません。前述の(USDA)の格付検査官によりプライム、チョイス、セレクト、スタンダード、ユーティリティの5等級に格付けされています。中でも選りすぐりのプライムとチョイスは「ANGUS BEEF」として認定されています。我々が使用している牛(部位)はアメリカで生産される牛の上位3%にということになります。





本場のイタリアで言うとビステッカは前述のキアニーナ牛を使用しています。キアニーナは牛としても世界的に有名で、多くの国に輸出されて、地元品種との交配が行われました。ブラジル、アルゼンチン、カナダ、オーストラリアといった牛肉大国が、こぞってキアニーナを輸入しています。ただキアニーナは日本で仕入れると関税の影響もありかなり高価になるのと、安定供給できないということもあり我々はこの「アイオワプレミアムアンガスビーフ」を長年使わせて頂いております。では「味はどうか?」というとこれは好みの問題だと思いますが、勿論店のスタッフ全員でトスカーナにも食べにいきましたが、私は日本人の皆様にはこちらの方が美味しいと言う意見が多いのでは?と思っております。あくまで個人的意見です。(笑)時々メキシコ産のトマホークなども入ってきますね。ご要望とあれば銘柄ご指定ください。スタイルは同じですが、いろんな骨付牛肉でご提供できます。




おっと、話がそれました(笑)弊店の牛の話に戻します。

アイオワプレミアムアンガスは、1,000頭規模の農家さんを中心に育てられています。アメリカの一般的な肥育は10,000頭規模の肥育が中心ですから、かなりの小規模であることがわかります。牛1頭1頭にしっかり目が届く頭数、それを大切にして飼育されてます。また、飼料はコーン主体。地元のコーンを地場で消費できるのはコーン生産量全米一位のアイオワ州だからこそですね。農家様は、繁殖~肥育まで一貫している農家さんと約6~8ヶ月齢素牛を導入して肥育する農家さんといるようです。肥育を委ねられている所もあるので、農家さん毎にばらつきが出てしまうのは避けられません。もちろんいい牛を育てればアイオワプレミアム社は高く買ってくれるので、各農家さんは日々しっかりケアしながら育てているのは言うまでもありません。これは日本のほとんどの銘柄牛でも同じです。例えば、神戸ビーフにしても仙台牛にしてもひとつの農家さんが育てているわけではなく、賛同する農家さんの集まりでそれらのブランドが支えられています。日本と違う点の一つに、月齢があります。日本は霜降りの牛を育てることを目標にしているので、24~30ヶ月齢まで肥育します。アメリカでは、一般的に赤身と柔らかさを重視するので肥育期間はそこまで長くありません。アイオワプレミアムアンガスを育てる農家さんは16~20ヶ月齢で出荷するとのことです。出荷前の牛をみても小さいなと感じました。日本でいうと若齢牛にあたります。アイオワプレミアムアンガスは、柔らかい赤身と適度な霜降り、産地がしっかりわかる小規模な生産者によって育てられた牛です。







ちょっと自分達の看板メニューに関して皆様にご説明しようと書いてみたのですが、長々と語りすぎました。大変失礼しました。とにかく一度召し上がって頂きたく。末長くご愛顧のほど何卒よろしくお願いいたします。